10月2日の報道等によりますと,東芝の米原発事業による巨額損失をめぐり,金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いがあるとして,証券取引等監視委員会が調査する方向で検討しているとのことです。東芝は,平成29年3月期決算に約6500億円の損失を計上しましたが,監視委は,このうち数千億円については28年3月期に計上すべきであり,同期において利益が過大に計上された疑いがあるとみているとのことです。
虚偽記載の疑いがあるのは,米原発事業の子会社だったウェスチングハウス・エレクトリックが27年12月に買収した米原発建設会社で発生した損失約6500億円の会計処理です。これについては,東芝の監査を担当したPwCあらた監査法人も,28年3月期に計上しなかったのは誤りであると指摘していましたが,東芝は,決算全体への影響は限定的であるとして「限定付き適正意見」を出し,有価証券報告書を提出していました。
http://www.iza.ne.jp/kiji/events/news/171002/evt17100208020001-n1.html