報道等によりますと,スマートフォンを紛失して電子マネー約290万円分を不正使用された千葉県の男性が,サービスを運営する「楽天Edy」などに損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で,東京高裁は1月18日,訴えを退けた一審東京地裁判決を変更し,「楽天Edy」側に約224万円の賠償を命じました。
男性は,2012年,スマホの紛失に気付いて警察に届け出た上で,携帯電話会社で通信サービスの停止手続きを行いましたが,楽天Edyには連絡しなかったとのことです。このため,何者かに電子マネーの利用額の設定を変更され,約2カ月にわたり不正使用されました。
東京高裁は,かかる事実を踏まえ,同社につき,スマホなどを紛失しても,通信サービスを停止すれば電子マネーは使われることはないと考える人がいることは想定できたと指摘し,紛失時に会員が取るべき対応をホームページなどで周知していなかったことに注意義務違反がある旨述べたとのことです。