法務省民事局は,10月19日,民法(相続関係)等の改正に関する中間試案に対して寄せられたパブリックコメントの結果を公示しました。募集の結果,167件(裁判所,日弁連,大学ほか,個人の意見も含む)のコメントが寄せられました。
パブリックコメントの概要ですが,配偶者の短期居住権の新設や,遺留分減殺請求訴訟の行使によって生ずる権利を原則金銭債権とする点については賛成意見が多数を占めた一方で,配偶者の相続分を引き上げる方向での見直しについては反対意見が多数を占めたとのことです。また,相続人以外の者の介護等の貢献を考慮して相続人に対する金銭請求を認める考え方については,当事者間の公平に資するとして賛成する意見と,相続に関する紛争が複雑化,長期化するとして反対する意見とで,意見が分かれたとのことです。