公正取引委員会は,9月6日,東日本大震災で被災した東北地方の高速道路の復旧工事を巡って談合を行ったとして,独占禁止法違反(不当な取引制限)で,前田道路など舗装会社11社に対し,総額14億951万円の課徴金納付命令を出しました。これら11社に加え,違反を自主申告したため課徴金減免制度(リーニエンシー)により全額が免除された世紀東急工業や,落札しなかったが談合に協力した事業者など,計20社には,再発防止を求める排除措置命令も出しました。
また,今回の震災復旧談合は刑事事件ともなっていましたが,9月7日の報道によりますと,上記の舗装会社のうち,前田道路,ガイアートT・K及び北川ヒューテック,並びに各法人の担当者の判決公判が東京地裁で開かれました。東京地裁は,「極めて公共性の高い事業で公正かつ自由な競争を阻害され,社会経済に与えた影響は大きい」としたうえで,各法人に罰金刑(総額4億2000万円),各担当者に執行猶予付きの有罪判決を出しました。起訴されていたのは,舗装会社10社と担当者ら11人ですので,今後も他社についての判決公判が順次開かれる予定です。
http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h28/sep/20160906.html