加藤&パートナーズ法律事務所

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法律情報・コラム

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最高裁 ヤフーの上告棄却 更正処分等取消訴訟 

ヤフーが子会社の買収によって,当該子会社の未処理欠損金額を欠損金額とみなして損金の額に算入して税務処理したことが法人税法132条の2のいう「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められる」かどうかが争われ,ヤフーが課税処分の取消しを求めていた訴訟において,2月29日,ヤフー側の上告を棄却しました。

判決理由によれば,本件で問題となったような組織再編税制においては,巧妙な租税回避行為が行われやすいことや,組織再編成にかかる租税回避を包括的に防止する法人税法132条の2の趣旨・目的等から,同条にいう,「法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」とは,法人の行為又は計算が組織再編成に関する税制に係る各規定を租税回避の手段として濫用することにより法人税の負担を減 少させるものであることをいうと解すべきであり,その濫用の有無の判断に当たっ ては,①当該法人の行為又は計算が,通常は想定されない組織再編成の手順や方法に基づいたり,実態とは乖離した形式を作出したりするなど,不自然なものであるかどうか,②税負担の減少以外にそのような行為又は計算を行うことの合理的な理由となる事業目的その他の事由が存在するかどうか等の事情を考慮した上で,当該行為又は計算が,組織再編成を利用して税負担を減少させることを意図したもので あって,組織再編税制に係る各規定の本来の趣旨及び目的から逸脱する態様でその適用を受けるもの又は免れるものと認められるか否かという観点から判断するのが相当である,との判断基準を示しています。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29HAC_Z20C16A2CR8000/

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