四輪車及び二輪車の大手メーカーのスズキは、10日、VW(独フォルクスワーゲン)との間で続いていた係争について、和解が成立したと発表しました。VWが損害賠償請求を取り下げ、スズキが3月末までに一定の和解金を支払うこととなっています。同社は、和解の金額や詳細な内容はVWとの契約により非公表としていますが、和解金の支払いを計上する16年3月期の連結業績に与える影響は「軽微」としています。今回の和解により、4年以上にわたった提携解消をめぐる係争はすべて終了することとなります。
スズキは2009年にVWと資本業務提携しましたが、技術供与や経営の自主独立性などをめぐり対立し、11年11月から提携解消を求めて国際仲裁裁判所を通じて争っていました。15年8月には提携解消が認められ、スズキはVWが保有する自社株を買い戻しました。しかし、提携契約期間中にスズキがVWからではなく、フィアット(現フィアット・クライスラー・オートモービルズ)からディーゼルエンジンの調達を受けることを発表したことに対し、VWは契約違反と主張し、同裁判所も一定の契約違反にあたるとして、VWに生じた損害については、審議が継続されていました。