食品大手の明治は、9日、塩野義製薬とムンディファーマ社が4月に発売を予定している「イソジンうがい薬」のパッケージについて、明治のうがい薬のパッケージと類似しており、消費者が商品を混同するおそれがあるとして、上記2社に対し、不正競争防止法に基づき、パッケージのデザインの使用の差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てました。
不正競争防止法においては、同法第2条1項1号において、他人の商品等表示として需要者の間に広く認識されているものと類似の商品等表示を使用し、他人の商品と混同を生じさせる行為が禁止されており、このような行為により営業上の利益が侵害されるおそれがある場合には、同法3条1項に基づき、行為の差し止めを請求することができると規定されています。
明治のうがい薬「イソジン」のパッケージには、カバのキャラクター「カバくん」が表示されていますが、本年3月31日をもって、国内で製造して販売する権利を失うため、4月からは別の商品名で販売する予定です。しかし、上記2社が「イソジン」の名前で4月から売るうがい薬にも、カバのようなデザインが付いていることから、明治は昨年12月以降、2社に対し、書面で、酷似したデザインを使わないよう求めてきたものの、受け入れられないと判断し、今回の仮処分の申立てに至ったものです。