国内首位の鉄鋼メーカー「新日鉄住金」と国内4位の「日新製鋼」は、来年3月をめどに、新日鉄住金による日新製鋼の子会社化について検討を始めることで合意したと発表しました。新日鉄住金が日新製鋼に対する出資比率を現在の8%余りから過半数へと引き上げ、来年3月をめどに子会社化する方針です。新日鉄住金の進藤孝生社長は、日新製鋼への出資比率は最大でも66%程度にとどめるとし、日新製鋼の株式の上場も維持する考えを示しました。
鉄鋼業界では、世界最大の鉄鋼生産国の中国で過剰な生産が続いているため、世界的に鉄鋼製品の価格が下落しており、日本のメーカー各社の収益は悪化しています。こうした環境のなか、両社は国際的な競争力を向上させるには規模の拡大やコストの削減を進める必要があるとの考えにおいて一致し、合意に至ったものとみられています。